中間タイムが計れる、ダブルクロノグラフという機構 | IWC

スポーツやレースなどの競技において時計(計時)は切っても切れない存在であり、スポーツ中継等で陸上競技や水泳などをご覧になると、ほぼ必ず時計メーカーのロゴが計時結果の近くに表示されていますよね。

現在では高精度な電子式の計時装置が使用されていますが、そのあたりの技術が未発達だった頃はより正確な機械式ストップウォッチ(クロノグラフ)を開発することに各社しのぎを削っていました。

その技術は今でもクロノグラフを搭載した腕時計の中に息づいています。

ストップウォッチを腕時計に組み込んだクロノグラフウォッチは機械式であれば300以上の部品が組み合わさって1秒にも満たない時を刻み、その精緻な動きに魅了されている方も多いのではないでしょうか。

中間タイムを計る

ストップウォッチは基本的にスタートからストップまでの時間を計測しますが、例えばモータースポーツなど周回する競技ではトータルタイムの他に、ラップタイムの計時が必要となる場合があります。

その場合、完全に同期した2個のストップウォッチを使う必要がありますが、考えるだけでも煩雑ですよね。

その問題を解決するために開発されたのが、今回のタイトルになっているダブルクロノグラフという機構です。

ダブルクロノグラフはストップウォッチ秒針が2本用意され、1本の針がトータルタイムを計測し続け、2本目の針が中間計時を担うという非常に便利な機能を持っています。

どういう風に動くかというと、メインのストップウォッチ針とその上または下に取り付けられたもう一本の針が、通常の状態であれば同期して動き、必要な時には一本が止まりもう一本の針は動き続けます。

そして、2本目の針をリセットするとその針はメインの針においついて再び2本の針が同期して動き続けます。

色の違う2本の秒針


この、2本目の針がメインの針に追いつく様子から、ラトラパンテ(フランス語で追いつくの意)と呼ばれることもあります。

ダブルクロノグラフはその複雑で通好みの機能から、腕時計として採用しているメーカーはごくわずかで、なかなか実際に手にとってみる機会は少ないのが現状と言えるでしょう。

IWCのダブルクロノグラフ

そんなダブルクロノグラフですが、IWCではパイロットウォッチコレクションに同機構を搭載する製品がレギュラーモデルとして存在しています。

ケースはセラミックとチタンを組み合わせたIWCの独自素材セラタニウムを用い、ベルトは表側にファブリックがインサートされたラバー素材。

ラバーはレザーに比べると汗や水に強く、ブレスレットよりも着け心地が柔らかく軽いので、特に夏の使用には向く素材ですね。

10時位置には2本目の針を操作するボタンが配され、赤が差し色として加えられていますが、この赤は針自体にも着色されており、関連性が視覚的に示されています。

モノトーンで仕上げられた精悍な姿は、クラシカルなデザインにモダンな雰囲気を加え、ビジネスシーンやカジュアルコーディネートにも良く似合います。

通常のステンレスケースのパイロットウォッチクロノグラフに比べるとさすがに値が張りますが、セラタニウムというIWC独自の素材を纏い、ダブルクロノグラフという現行品ではなかなか出会えない希少性を考えると価値ある逸品ではないでしょうか。

店頭では実際に操作をして頂くことも可能ですので、ぜひ一度お手に取ってご覧くださいませ。

スタッフ一同、心よりお待ちしております。

掲載商品 IW371815 IWC

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