「WATCHES & WONDERS GENEVA 2026」vol.6 [更新日:2025年4月17日]

今年のタグ・ホイヤーは、一言で言えば“原点回帰と技術革新の同時進行”です。
ブース全体から感じるのは、ブランドの軸を改めて明確にするという意志。
モータースポーツとクロノグラフ、この2つを改めて強く打ち出しています。
まず象徴的なのが、「モナコ」の新作。
中でも今回発表されたモナコ エバーグラフは、今年のハイライトのひとつです。


最大の特徴は、新開発のクロノグラフ機構。
従来のクロノグラフで必要だったレバーやバネ構造を大幅に排除し、まったく新しいアプローチで作動する仕組みを採用しています。


実機を見た印象はかなり明確で、単なる新作ではなく、“クロノグラフの再設計”に近いレベルの挑戦。
ケースはモナコらしい角型を維持しながらも、軽量なチタン素材を採用し、全体としてより現代的なスポーツウォッチへと進化しています。
もうひとつ重要なのが、モナコの“もう一つの方向性”。
今年は、1969年のオリジナルに回帰したモデルも登場しています。

オリジナルの「ホイヤー モナコ」へのオマージュとなるヴィンテージのインスピレーションとモダンな快適さを兼ね備えた、パンチング加工を施したカーフレザーストラップ。
過去にラグジュアリー寄りに変化していったデザインを見直し、初代リファレンスの雰囲気に立ち返った構成。
ダイヤルの質感や配置も含め、“本来のモナコらしさ”を取り戻す動きがはっきりと見えます。



これは単なる復刻ではなく、ブランドとしてのアイデンティティを再定義する動きと捉えるべきポイントです。
一方で、カレラコレクションも引き続き強化されています。
2026年は新しいバリエーションが追加され、特にグラスボックス系のケースや新しいテーマモデルなど、デザイン面での拡張が進んでいます。
カレラはより“日常使いに寄せたスポーツクロノ”としての完成度が上がっている印象です。

今年のタグ・ホイヤーを通して感じるのは、“スピード”というブランドの核を再び強く打ち出していること。
・ F1との関係強化
・クロノグラフ機構の革新
・歴史モデルへの回帰
これらすべてが、「時間を計る」というブランドの原点に繋がっています。


モータースポーツとの結びつきやクロノグラフへのこだわりといった、これまで大切にしてきた要素が、今年の新作ではより分かりやすく打ち出されています。
単なるデザインの提案にとどまらず、機構や構造といった内面的な部分にも踏み込んだアップデートが見られ、ブランドとしての一貫した方向性を改めて感じる内容でした。
2026年のタグ・ホイヤーは、その魅力がよりストレートに伝わるコレクションとなっており、改めてブランドの強みを実感させられる仕上がりです。




























































